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Cut 9月号「宮崎駿は、なぜ、はじめて自分の映画に泣いたのか?」


Cut (カット) 2013年 09月号 [雑誌]Cut (カット) 2013年 09月号 [雑誌]
(2013/08/19)
不明

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Cut恒例の、渋谷陽一氏による宮崎駿監督インタビュー。

前回とりあげた、半藤一利氏との対談では、
おたがいに敬愛の念をもちながらの、ゆったりとした展開でしたが、
今回はそういうムードには、とても見えません。
なんとかしてホンネのことばをひきずりだしてやろう、という渋谷氏に、
「あいかわらずだなこのヤロウ」なんて、内心毒づきながらだったのかも…?

―この映画の画期的なところは、初めて宮崎駿が自分を主人公にしたところなんですよ。ものすごくリアルに。堀辰雄だけでもダメ。堀越二郎だけでもダメ。表現者であり生産者である宮崎駿を主人公に設定しないと―。
「渋谷さんは、はじめからこういうテーマを持って来ましたね? 今日」
―そうです。
「そういうふうなものの見方をするのはね、鈴木さんを含めて、同じ世代はみんな好きなんですよ。大体わかりましたよ。はい、どうぞ(笑)」

―この映画を観た時の僕の最初の感想は、「ああ、宮崎さんは第二のデビュー作を作ったんだなあ」という。
「デビューなんかしてませんよ。あたしゃ幕引くためにやってるんですから」
―これで第二の処女作を作ったんだ、と。
「そりゃ不愉快ですよねえ! 僕は一生懸命、今まで作ってきたんですから。アニメーションの現場ってのはそういうもんじゃないですよ」


この対談、かなうならライブで見たかった!
たいてい作品のプロモーションの場では、
出演者やスタッフへのリスペクトやらなんやらを笑顔ではなすのが相場ですが、
ときに漫才のようなツッコミ、ときにケンカ腰になりながら、
ほかの媒体ではみられない表情やことばがでてきます。
ここまでできるのはやはり、ながいつきあいのふたりだからでしょうね。

そのながれで、渋谷さんはご自身がたてた仮説、
「宮崎監督は◯◯のシーンで泣いた」を、本人にぶつけてみるわけですが、
(それは主人公=宮崎駿だから、という前述の説につながります)
そのあたりのことは本文を読んでいただければ。

このインタビュー記事、すべての発言を引用したくなるほど、
おもしろいはなしがいっぱいなのですが、
とくに印象がつよかったポイントが、ぼくにはふたつありました。
ひとつは、

「…本当になんかやろうとする人間はね、でかい声で叫ばないですよ。そう思いませんか? 人間の脳味噌のなかなんか、覗けないですよ。そんなの顔見たってわかりゃしないんです」

(映画の)堀越二郎の言動についてかたったものですが、
ここを読んだ瞬間に、ストーン!とおりてきたのには理由があって。
ツイッターやブログで、過去になんど引用したかわかりませんが、
細野晴臣『文福茶釜』(2008年)で、ぼくがいちばんすきな文章がこれ。

(p110〜111)
こないだある言語学者が、テレビですごく大事なことを言っていたので、つい聞き耳を立てて聞いちゃったんだけど、
「本当のことは小さな声でひそひそ語られる」と言ってた。
常々ぼくもそう思ってた。
実は人びとにいっぱいに聴かせるような音楽は好きじゃないんだ。
(中略)
音楽も、演説も、アジテーションも、とにかく大きな音は空しいんだよ。


デカいこえでダダをこねるヤツが得をする、きょうこのごろ。
政治家やら学者先生のはなしだけじゃない、
たくさんながされて、たくさんきかれるから、すばらしい音楽だとされることも。
そういうことじゃないだろうと。

「本当のことは静かに聞こえる」。
(映画の)堀越二郎も、やたらとこえをあらげるような人物ではありません。
むろんそれは、中の人=庵野秀明監督のもつ性質もあるでしょうし、
それをもとめた宮崎監督のディレクションもあったでしょう。

「これだけ映画の宣伝がながされているのに、なにをいってるんだオマエは」
と反論されれば、それまでのはなしではありますが。
とはいえ、デカい(だけの)こえにながされてしまわないように、
このことばを、いまいちど反芻しておく必要があるな、とおもったのです。

もうひとつ、印象にのこったのは、

「でもね、『風立ちぬ』っていうのはどういう風かというのは、原発が爆発したあと、轟々と風が吹いた時に、僕は2階で寝転がってて、木がうわーって揺れてるのを見てて思ったんだけど、『風立ちぬ』っていうのはこういう風なんだ、と思ったんです。それで線量計を買って、今保育園でどれだけ線量が出てるか測るとか、そういうことをやりながら。『風立ちぬ』はさわやかな風が吹いてるんじゃないんだっていうね。轟々と吹くんです、恐ろしい風が。だから生きようとしなければならないんだっていうことなんだなあ、と、現実に思い知らされたんですけどね」

あのさわやかなポスターの印象がつよいですが、
映画のなかみが、決してさわやかだけのものではなかったことは、
鑑賞されたかたは、重々承知のことでしょう。

いまぼくたちにふきつけている風は、
現実には、放射性物質に汚染された水がいまなお流出しつづけている、
福島第一原発を通過してながれてくる風であり、
比喩的にいえば、その原発事故への反省も、被災者の救済もできていないまま、
なしくずし的に原発再稼働へとむかっている風潮、でもあるでしょう。

その風をうけながら、風にながされず、生きていくということ。
それはまさに、半藤一利氏との対談でも話題になった、
夏目漱石『草枕』の、あの一節のようなものでもあります。

 智に働けば角が立つ。
 情に棹させば流される。
 意地を通せば窮屈だ。
 とかく人の世は住みにくい。


風立ちぬ。いざ生きめやも。
おおきなこえにながされる生きにくい世のなかで、それでも生きていく。

記事をよみながら、ぼくのあたまのなかにうかんできたのは、
この『草枕』…だったらキレイにおさまるのでしょうけれど、
実際には、筋肉少女帯や絶望少女達…大槻ケンヂの詞の世界でした。

 戦え!何を!?人生を!
 (戦え!何を!? 人生を!)

 僕ら ガタガタ震えてタチムカウ ビクビク怯えてタチムカウ
 (タチムカウ〜狂い咲く人間の証明〜)

 さあ行こうぜ 絶望のわずかな「こっちがわへ」
 (林檎もぎれビーム!)

 それでも生きていかざるをえない!
 (踊るダメ人間)


まさかここに着地するとは、じぶんでも不思議なおもいです。
筋少に興味をもったのは、ほんの数年前だというのに…。
それはつまり、こういうことばを、いまじぶんが欲していると。
いまのじぶんに必要なことばが、これらだったということでしょう。

「風立ちぬ。いざ生きめやも」=「それでも生きていかざるをえない!」

いいのかなあ、この結論で。
ま、「これでいいのだ!」ということで。
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石塚夢見「続・ほんの森でまってる―その後の原発避難区域・飯舘村―」


エレガンスイブ 2013年 02月号 [雑誌]エレガンスイブ 2013年 02月号 [雑誌]
(2012/12/26)
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2月に単行本がでるそうなので、それまでまとうかともおもいましたが、
まあいいや。
こういうのは、新鮮な気もちのときにかいておくものだし。

愛媛県の「坊っちゃん劇場」で上演中の舞台「幕末ガール」
地元・愛媛県にゆかりのある女医・楠本イネ(シーボルトのむすめ)が主人公。
そのマンガ版が連載スタートということで、
書店でもこの雑誌が猛プッシュされていたのでした。
卯之町とか宇和島とか、なじみの地名がでるのは、やはりうれしいものですね。

で、おなじ号に掲載されていたのが本作。
しらべてみると、1年前の2012年1月号で、第1作が発表されたそうです。
登場する本屋「ほんの森いいたて」や主人公は、どうも実在しているみたい。
ああそれなら、作品の前か後のページで、
実際の「ほんの森いいたて」や飯舘村のひとたちは、いまこういう状況です、と、
写真をつかって紹介したほうがよかったのでは。
ぼくはググってみるまで、取材をもとにしたフィクションだとおもっていました。

飯舘村にただ一軒の本屋「ほんの森いいたて」。
しかし、東京電力福島第一原発事故後、飯舘村は計画的避難区域に指定され、
おおくの村民が避難していきます。
そして2011年6月15日、「ほんの森いいたて」は休業となりました。
(ほんの森いいたて休業のお知らせ|飯舘村災害情報サイト)

主人公は、副店長の高橋みほりさん。
原発事故前後のことは、前作をよんでいないので、くわしくはわかりません。
続編のはじまりは、2011年11月。
高橋さんは「緊急雇用創出基金事業 いいたて全村見守り隊パトロール」詰所に。
年あけの2012年1月からは、
松川町第一仮設所にできた、飯舘村直売所「なごみ」の副店長となります。

ストーリーは、この直売所「なごみ」を中心にして展開します。
「なごみ」や、高橋さんがおとずれた避難所で、ひとびとがかわすことばは、
高橋さん本人への取材のなかで、実際にかたられていたものなのでしょうか。

(p179)
「でもアンタは販売業 オレは土とも空気とも関わんなくちゃなんない仕事
 これだけでも もう全く立場考え変わる」


(p185)
「…なぁんも仕事もせんで 賠償金で生活してって言われたこと あんだべさ…
 飯舘は 東電の電気も使ってねがった
 原発の交付金も貰っちゃいねがった
 そんでも放射能ふって 村さ出てけって 理不尽もいいとこだべ
 なのに言われた」


「なごみ」には、福島県外からおとずれるひとたちも。
しかし、かれらのことばは、高橋さんにはつらいものでした。

(p182)
「かわいそうに 全村避難だなんて 大変だったわねえ
 でもこんなふうに集まって暮らせてるわけだし
 まぁ 津波よりよかったわねぇ」


(p189)
「飯舘村そのものを 除染で出た放射性物質の廃棄物置場にしてしまえばいい」
「ストップ!感情論は不要!現実的に考えてくださいよ
 村つぶした分 国から金ふんだくって
 今後自由にそれぞれ生きるとか 集団で生活するとか」


2013年1月1日現在、飯舘村村民の避難状況は、この表のようになっています。
県外避難者数、502名。
県内避難者数、6,162名。
うち、飯舘村内避難者数、96名。

なにがただしいのか、なにをすべきなのか。
事故からもうすぐ2年がたとうとするいまも、
それぞれがなやみながら、いきつづけています。

(p199)
すてないで 飯舘を 日本の中から消さないでよ

かつて『∀ガンダム』というアニメ作品では、
人類の文明をほろぼすほどの技術(モビルスーツ)を、
「黒歴史」と称して、地上の人類が集団でわすれさっていました。
(いま「黒歴史」といえば、「有名人のほりおこされたくない過去」というような
 つかわれかたをしていますが…)

あの震災を、原発事故を、そして飯舘村を、たくさんの被災地を、
ひとびとの記憶からとおざけてしまってはならない。
過去の歴史として、わすれさられては、絶対にいけない。

「ほんの森いいたて」が、ふたたびとびらをひらく日がいつになるのか。
ぼくにはそれを知る由もありませんが、
どうか高橋さんたちのこれからが、よりよいものでありますように。
さむい日がつづきますが、おからだに気をつけて。

ローリングストーン日本版5月号「小室哲哉 飽くなき探求―TM NETWORKの軌跡」


Rolling Stone (ローリング・ストーン) 日本版 2012年 05月号 [雑誌]Rolling Stone (ローリング・ストーン) 日本版 2012年 05月号 [雑誌]
(2012/04/10)
不明

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先週WOWOWで、チャリティー・イベント『ALL THAT LOVE』を鑑賞。
「騒ぎ屋」の面目躍如、トップバッターとして一気に場をもりあげた米米CLUB。
解散以来16年ぶりのライブとなった、プリンセス・プリンセス。
そしてトリは、FENCE OF DEFENSEをサポートに登場したTM NETWORK。

80年代(のソニー系バンド)というコンセプトのイベントということで、
オリジナルのアレンジをおおきくは踏襲しながらも、
じつに骨太のバンド・サウンドで、迫力のある音をきかせてくれました。
ウツのうたごえが、ここ数年でいちばんよくでていたとも感じました。
(ただ、歌詞をトチらなかったのはウツらしくないなあ…失礼)

そのステージの2日後におこなわれた、小室哲哉ソロ・インタビュー。
(写真をのぞいて)約6ページ、かなりなかみの濃い内容になっています。
タイトルどおり、おもにTM NETWORKのこれまでの足跡、そして新曲について。

(p30)
そもそも僕にとってTMはラボというか実験場みたいな部分もあって、
自分がやりたい音楽をやれる場所なんです。


TM NETWORKのこれまでの作品群をみてみると、
ひとつのバンドがここまでいろいろな音楽性をみせることに、おどろきます。

シンセサイザーをつかったポップスというブランドを確立したあと、
『CAROL』(1988年)で生バンドのやわらかいサウンドを前面にうちだし、
直後に『DRESS』(1989年)で、既発表曲を四つうちユーロビート仕様に。
1年後「TMN」と改称し、『RHYTHM RED』(1990年)でアメリカン・ハードロック。
『EXPO』(1991年)は集大成のように、あらゆる音楽性をのみこんだ作品でした。

再結成後、『Major Turn-Round』(2000年)は70年代プログレッシブ・ロック。
『NETWORK』(2004年)はglobeでもこころみたトランス、
『SPEEDWAY』(2007年)はTM NETWORKの前身となるバンドの新作として。
これだけコロコロと音楽性が変化していっても、
3人の個性によって、TM NETWORKの作品として認識できるのはすごいですね。

つねにあたらしい存在でありたかった、スピードをあげて変化したかった。
リーダー・小室哲哉の発想の根底にあったのは「焦り」。
あの小室さんが意外というか、あるいはプロデューサーとして当然というべきか。

(p34)
新しい波がどんどん来てたので、デビュー当時とは違った焦りが出てきた。
若手のバンドブームとか。
いちばん象徴的だったのは、TMのサポートをやってくれていた松本(孝弘)くんが
B'zで人気が出て、あっという間にTMの売り上げを追い抜いたり(笑)。

ダンス・ミュージックとロックの融合を考えて作ったとか思ってなかった。
むしろ焦りとか、そういうところから生まれたもの。
ちょうど日本のJ-POPがロック寄りに傾き始めて、さらにXみたいなバンドが出てきたり、
そういう時代背景から出てきたものなんです。


もともとは洋楽ロック一辺倒のリスナーだった小室さんですが、
自著『罪と音楽』では、日本のいろんなポップスを分析もしています。
そのときどきの音楽シーンをよーく観察して、
TM NETWORKがだすべき音楽は、どのようなものであるべきか、
仮説をたて、実験し、結果をだし、それをフィードバックしていく。
小室さんがしてきたことは、そのくりかえしだったといえるのかも。

それにしても、じぶんのサポートメンバーにうりあげをぬかれたことを、
これほどあっけらかんとかたれるなんて。
それだけの時間がたったということかもしれないし、
そのことを冷静にみすえられる目をもっている、ということでもあるのでしょう。
(ぼくがB'zをききはじめたのも、90年代初期からでした)

そうした小室さんの目が、80年代のただなかでみすえていたのは、
さきにブレイクをはたしていたBOOWYでした。
80年代なかばごろの知名度でいえば、BOOWYのほうがかなりうえだったでしょう。
そのかれらを、いまのじぶんたちがめざす、ひとつの目標として。

(p32)
TMには “Be Together” って曲があるんですけど、
あれはBOOWYの “Be Blue”
(原文ママ)を意識して作ったんです。
タイトルも “Be” から始めようとか。

『PSYCHOPATH』(87年)ってアルバムが出た時には、
ヤラれたなぁというか、かなり上を行かれたなぁって感じだったんで、
そこで奮起して僕らは『humansystem』ってアルバムを作ったんです。
もちろんセールス的には比べ物にならないほど差がありましたけど、
クオリティ的には高いものになったんじゃないかなと。
だから88年に突然解散してしまった時は、
ちょっと困ったなぁというのはどこかにあったかもしれないですね。


ふだんは同一ミュージシャンのタテのつながり(歴史)を意識して音楽をききますが、
こういうふうに、ヨコのつながり(同時代性)を意識するのもおもしろいですね。
あるいは、ソニー系とかEMI所属とか、レコード会社のちがいをみることも。

ほかにもいろいろ、よみごたえのあるはなしがたくさんあるのですが、
気になるのは、いよいよあす・あさってにせまった、武道館単独公演のこと。

(p35)
あのイベントでは80年代っていう基本的なコンセプトを踏まえてやったので、
例えば音色とかアレンジとか抑えてやったんですけど、
4月の武道館は2012年のTMを見せたいなと。
最近はそればっかり考えます。
やっぱりTMのことをすごく考えるヤツなんだな、自分は(笑)。そう思います。
TMでみんなを驚かせたいんだって。


「驚かせたい」というのも、小室さんをかたるうえでの重要なキーワードですね。
これまでの音楽の変遷をみても、
予定調和な展開というのが、ホントにすきじゃないんだなあと感じます。
「あの音色がききたい」「あのアレンジがすき」というファンのこえをきいてもなお、
より斬新な、よりじぶんがおもしろいとおもう音楽のほうへ、どんどんすすんでいく。
その姿勢が一貫しているからこそ、これまでずっと小室さんをみてきた、というか。

ぼくは1994年の東京ドーム「終了」ライブが、いまも愛聴するほどにすきですが、
その再現をするだけだったら、ここまでききつづけていなかったとおもいます。
変化をおそれないこと。
そのことを、TM NETWORKのありかたにおしえられてきました。

25日には、映画館にライブの同時中継をみにいきます。
こんどはどんなあたらしさをみせてくれるのか、たのしみにしています。

WiLL 4月号 渡部昇一「明るい未来への道筋 原発興国論!」


WiLL (ウィル) 2012年 04月号 [雑誌]WiLL (ウィル) 2012年 04月号 [雑誌]
(2012/02/25)
花田紀凱 責任編集

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ふだんはみむきもしない雑誌なのですが、それでも今回購入したのは、
「みうらじゅんのシンボルズ」が、ボブ・ディランの廉価版CDジャケ特集だったのと、
電王戦でボンクラーズにやぶれた米長邦雄永世の敗戦の弁が掲載されていたから。

ディランのCD、こういうホームセンターにありそうなやっすい編集モノまで、
よくまああつめたものです。やっぱりすごいぜアニキ。
米長永世は、生中継したニコニコ動画のことについてふれています。

(p271)
新聞のほうは、私がいくら言っても、記者の判断で評価が決まってしまいます。
テレビもそう。
ニコニコ動画は誰かが「悪手」と書けば、否定するコメントが必ず書き込まれます。

今回の対局には3つの目がありました。
ニコニコ動画の双方向の目、新聞社の一方向の目、
そしてカミさんがどう見ていたか(笑)。


複数の視点から、たしからしさをたかめていくという、ニコニコ動画の特性。
「双方向の目」といういいかたはうまいですね。
既存メディアとのちがいについて、あのたたかいのなかで把握していたとは。

本題にはいります。
以前に掲載されたという曽野綾子氏との対談について、
ネット上ではあちこちで批判がまきおこっていたようです。
今回は、28ページにわたるトップ特集。
小見だしごとに、要点をかんたんにかいつまんでみます。

1.「はてな」のはじまり
 広島原爆の爆心地から2.5km地点にいた友人は、いまも健在。

2.福島原発事故のあと―日本財団で聞いた話
 チェルノブイリ原発事故後、甲状腺ガンの死者は数十人、白血病は1人。

3.福島原発事故のあと―ラッキー・茂木情報
 宇宙飛行士は高い放射線をあびる。ラジウム温泉、ラドン温泉もある。

4.どうしてこんな誤解が―量の問題
 関東大震災がおこっても、だれも火をおそれない。おそろしいのは「大量」。

5.どうしてこんな誤解が―ノーベル賞の罪
 遺伝学者マラーによるショウジョウバエの実験について。

6.マラーの実験の致命的欠陥
 ショウジョウバエはDNAに修復酵素を欠く。放射線は植物の生育に必須。

7.風評被害の原因
 放射線は、ある数値以上はガンを発生させ、ある数値以下ではガンを減少させる。

8.「汚染」は利用できる
 除染をしなかった広島・長崎は、まえよりずっと発展した都市になった。

9.菅首相の意義
 菅首相は「脱原発がコリア人のためになる」と潜在意識でひらめいた。

10.代替エネルギー論の怪しさ
 自然エネルギーを強調する人は、韓国政府の手先になっている可能性がたかい。

11.どっかの手先の人たち
 共産党・社会党系統=本能的に日本に害をなすことに熱心=隣国の手がチラチラ。

12.日本近代史とエネルギー
 原発採用にふみきった自民党内閣・通産省・電力会社の関係者に感謝。

13.明るい未来への道筋
 福島原発事故は、日本の原発の安全度がきわめてたかいことを世界にしめした。

各章を1行にまとめたので、かなりはしょっています。
が、論のおおすじは、はずしていないのではないかと。

とりあえず、ここは引用しておこうとおもった箇所をすこしだけ。

(p47)
福島での事故も地震のせいでなかったことは、世界中の専門家が知っている。
大地震のS波が到達する前の小さな波動をとらえて
原子炉の核分裂連鎖反応を自動的に停止させるというのは、
地震国・日本の独自の技術である。
だから、福島第一原発でも原子炉の暴走はなかった。


「ふくいち画像ブログ」より。
きのう発表された民間事故調の報告における、作業員の証言。
「『もうこの原発は終わったな 東電は終わりだ』この時私はそう思いました」
「主蒸気系の配管の場所を考えると、津波で壊れたとは思えません」

世界中の専門家って、だれなんでしょうね。
「みんな言ってるもん!」「みんなってだれか言ってみなさい」レベルというか。
かるがるしく大風呂敷をひろげてはいけないなと、自戒をこめて。

(p57)
まず、狭蝿なす反原発論者の主張とは反対に、
現実は日本の原発の安全度が極めて高いことを世界に示すことになったのだ。
日本政府はこれを振りかざして、
原発を世界に売ることを国家目標にすべきである。


反原発派はハエですかそうですか。
このていどの罵詈雑言なら、ツイッターなどにくさるほどあふれていますが、
ただ保守の大家である(とされている)渡部氏が、論の品位をおとすのはどうかと。
しかし一国の目標が「原発のセールス」とは。

(p47)
韓国政府は、これから原発80基を輸出するのを国家目標としているのだ。
1基の建設は数千億円の話だ。
それを80基も輸出しようという韓国政府の意気込みはすごいではないか。
この韓国の国家的大目標にとって一番邪魔になるのは何か。
それは日本の原発である。
日本の原発技術が世界で最も進んでいることは、世界中が知っているのだ。


うーむ、つまり、日本が原発を輸出してカネもうけできるはずのところに、
韓国が市場を制圧しようとしかけてきていて、それにまけたくない、と。
莫大な利益をもたらす金のタマゴを、韓国にひとあわふかせるひみつ道具を、
どうしてすてなければならないの?と。
原発は地球を守る力がある」(p58)のに、と。

で、論のまとめの位置にあるのが、以下の文章。

(p59)
…福島の事故で肝を潰して脱原発を決めたドイツでは、
チェルノブイリのあと、いままで自動車事故で約20万人以上が死んでいる。
日本でも福島の事故のあとで自動車事故死者の数は数千人である。
福島の原発では死者ゼロであるが、数日間の大雪での死者は50人を超えた。
福島の「汚染」した表土除去よりも、
除雪のほうが人命への問題としてはずっと大きかった。

毎年、確実に死者の出る除雪になぜ、人権運動家たちは燃え上がらないか。
それは元来が、昔はソ連・中国、いまは韓国がらみの
反核イデオロギー運動であったから、
反核運動家たちは事実にはいっさい目を向けず、
嘘を造り上げて先導してきたからである。


後段のことが真実かどうかは、ぼくには判断する材料がないのでなんともいえません。
前段についても、リスク比較をした数字のうえでは、そうなのでしょう。

ただ。
渡部氏は、いまひとびとが原発に反対する理由を、
「死者はでてないのにカンちがいして」とか「韓国のスパイだから」とか、
そのていどのことでしか、おしはかれないのでしょうか。
「デマゴーグに洗脳されたバカな大衆乙」とかおもっての、この文章なのでしょうか。

最初によんでからちょっと日をおけば、冷静にブログをかけるとかんがえましたが、
目上のかたに失礼があってはいけないともおもいましたが、
すみません、ちょっといわせてください。

ふざけんな!

ミュージック・マガジン 3月号


MUSIC MAGAZINE (ミュージックマガジン) 2012年 03月号 [雑誌]MUSIC MAGAZINE (ミュージックマガジン) 2012年 03月号 [雑誌]
(2012/02/20)
不明

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記事ごとにかんたんな感想を。

◯特集 岡村靖幸

ご本人の作品は、まったくきいたことがありませんで…すみません。
なのですが、渡辺美里作品はけっこうきいています。
とくにすきなのは「19才の密かな欲望」「Resistance」「Lovin' You」あたり。
…あ、ぜんぶ『Lovin' You』からでしたか。

◯あの頃の、EPIC

文中の「TM Network」表記にどうも違和感。
ジャケ写がでているシングル盤「Get Wild」がこの表記なので、
推察するに、ライターがこれしか資料をみてないか、しらないか、なのでは?

◯Yellow Magic Orchestra

「USファンの顔や声をとらえて紹介してくれたら、もっとよかったのに」
これはたしかに。
リアルタイムでYMOをしっている世代から、散開後にうまれた世代まで、
どういうおもいでこのライブに参加しているか、ぜひきいてみたい。
ベスト盤『YMO』に「マス」や「灯」「NANGA DEF?」をえらんだかもしれない、
わかいファンの認識もしりたいところです。

◯ダニエル・ラノワ

U2やボブ・ディラン、ニール・ヤングの作品でしょっちゅうみるクレジットでしたが、
本人の写真をみるのは、たぶんはじめてかも。
こういう姿勢のプロデューサーが、日本のメインストリームにもたくさんいてほしい。

(p53)
「いいサウンドを作ってアーティストを驚かせるのが、僕の楽しみでもあるんだ。
 それぞれの楽器の音を上手く作ることができれば、
 その音をソフトに移すのは難しいことじゃない。
 たとえギター1本のレコーディングだとしても、
 そのギター1本の音に最新の注意を払うんだ」


◯ボブ・ディラン トリビュートアルバム

海外版をネットで注文。来月アタマにはとどくかな?
そろそろディラン本人の新譜もききたいなあ。

◯アルバム・ピックアップ

CSNYのブルーレイですとっ!?
サントラCDだけはでていた、2006年のライブ盤『Deja Vu LIVE』の映像版。
しかも監督はニール・ヤング。
ううむ、よくききこんだアルバムでもあるし、ちゃんと映像もみようか…。

レナード・コーエンの新譜は、あすリリース。
近所の店にきいたら、入荷はあさってになるみたい。

◯裏表紙

黄色のジャケットが印象的な、YMOライブDVDの広告。
この絵をみて、今月号はかうときめたのでした。

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