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森恵子『たったひとりの12年ー愛媛県議 阿部悦子と彼女を支えた人々』


たったひとりの12年 愛媛県議阿部悦子と彼女を支えた人々たったひとりの12年 愛媛県議阿部悦子と彼女を支えた人々
(2010/12/12)
森 恵子

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松山市でおこなわれる、原発問題関連の講演会にいくと、
ほぼ毎回、この白髪の老婦人のすがたが見えます。
そのひとが、阿部悦子県議だとしったのは、しばらくたってからでした。

かのじょのこしかたをかいた本が、1年前に出版されていました。
おそらく書店で目にははいっていたのでしょうが、
人間、興味のないものを見ても、スルーしてしまうもので。

これもなにかの縁と買って、とびとびながらも2日で読了。
著者いわく、コンセプトは「一気に読んでもらえるエンターテインメント伝記」。
学校の、行政の、県議会の、ぶあついかべをコツコツけずりとっていくような、
あたかも冒険小説の主人公になったような感覚で読めます。

市民運動の旗手から、県議会初の女性議員へ。
「たったひとり」というのは、県議会での一人会派「環境市民」のことです。
既存の政党にくみせず、いま3期目をつとめています。

そういう活動をしていると、ましてや「ながいものにはまかれたい」の愛媛では、
意のままにならないかのじょへの脅迫もさぞや、とおもっていたら、
やはりというか、なさけなくなるというか。

(p46)
悦子のもとには、脅迫状まがいの手紙も届いた。
「おまえの夫は浮気しているとか、
 子どもの出来が悪いから、署名運動なんかをしているだろうとか。
 子どもが無事に育つと思うな、というような
 脅し文句ともとれることが書いてありました。
 読みながら震えていたら、夫が破いて棄てました。
 残っていたらお宝なのにね」


(p93〜94)
悦子のところには、脅迫電話がよくかかった。
 ー☓☓のゴルフ場計画から手を引け。
というのだ。
 ー月夜ばかりじゃないんだぞ。
という電話もあった。
しかし、悦子には意味がわからない。
 ーどういう意味ですか?
と聞いたら、
 ー闇夜には気をつけろといってるんだ。
「それを聞いて、これも脅迫電話だとわかったの。
 脅迫するほうも、力が抜けたでしょうね(笑)」


(p153〜154)
悦子はその部屋で5〜6人の男性議員と職員に取り囲まれた。
 ーお前は愛媛県議会のルールを無視するんか!
委員長が机をたたきながら、大声で悦子を責めた。
 ー規則ではしてもいいことになっていると思います。
  再質問は当然の権利ではないでしょうか。
悦子がそう反論すると、委員長がまた怒鳴った。
 ーこれからまともに議員生活がやれると思ったら大間違いだぞ!
さすがの悦子も、足もとが震えた。
社会的地位のある男たちが、ヤクザのような物腰で恐喝まがいの物言いをすることを、
悦子はそのとき初めて知った。


議論になっている内容について、どちらがただしいのかはともかくとして、
こういうものいいをすることは、説得力・信頼性をさげる効果しかないのでは。
かつてはそれが、ひとにしられないようやみからやみへ、だったのでしょうが、
いまは記録媒体がいくらでもあります。

こうした恐喝が、いまもつづいているであろうことは、想像にかたくありません。
にもかかわらず、講演会の場で見るかのじょは、あかるく堂々としています。
それは、玄界灘にもまれてそだった、阿部さんじしんの資質もあるでしょうが、
タイトルどおり「彼女を支えた人々」があったればこそ、でしょう。

初の県議選での落選、プライベートでのなやみなど、
くるしむかのじょをささえたのは、家族であり、支援者たちでした。
困難をのりこえることで、さらにパワーアップして現在にいたっているような、
そんな読後感がありました。

(p206)
人はネットワークによって何倍もの勇気と力を与えられることを、
悦子は知っている。
人が集まって考えたり学んだり、楽しんだりすることで
大きなエネルギーが生まれることも知っている。


おそらく講演会でよく顔を見るひとたちのなかには、
阿部さんの支援者もおおくいるのでしょう。
本文中にでてきたひとのなまえを見ると、
「あれっ、このひとってたしか…」「ツイッターでしってるよね…?」
というひとがチラホラ。

ということで、以下私信。
くわしいことをしりませんで、失礼しました。
今後ともごいっしょすることがあるでしょうが、よろしくおねがいいたします。

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