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塩崎恭久『「国会原発事故調査委員会」立法府からの挑戦状』


「国会原発事故調査委員会」立法府からの挑戦状「国会原発事故調査委員会」立法府からの挑戦状
(2011/12/20)
塩崎 恭久

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きょう書店にいくと、尋常でない量のひらづみになっていました。
地元選出の大物政治家ということで、大量にさばけるとふんだのでしょうか。

もうしわけないのですが、じつはタダで入手してしまいました。
先日おこなわれたイベント「しぜんなひと しぜんなみせ 農でいこうよ」
ゲストに山本太郎氏が登場したことで、新聞でもとりあげられましたが、
終盤に、会場をおとずれていた塩崎氏が、山本氏によばれるかたちで登場。
表題の委員会のことなどをはなし、退場するさいに、
発売前の本書を4冊、来場者へのプレゼントとしておいていきました。
はやいものがちだったので、速攻でもらいにいき、手にいれたのでした。

「東京プレスクラブ新書」の001号。
創刊したばかりのシリーズみたいです。
はじめてきくなまえですが、くわしくは「東京プレスクラブ」HPまで。

福島第一原発事故について、政府主導・官僚主導で調査するのではなく、
国会議員が、民間の専門家を委員に任命する、日本の憲政初のこころみ。
正式名称「東京電力福島原子力発電所事故調査委員会法」が成立するまでの、
およそ半年間のながれを、時系列順におっていく構成です。

(p49)
これまで、日本には、
「国会議員からなる委員会」や「政府の三条委員会」は存在したが、
「民間人で構成する、国会の委員会」は存在したことがない。
前例のないことはできないと考えるのは、
法制局の立場としては無理からぬことだったと思う。
しかし、前例はなくても、あるべき姿を追及するのが政治家の役割である。


こういう委員会がなかったというのは、勉強不足ですがはじめてしりました。
では、なぜ「国会議員からなる委員会」や「政府の三条委員会」ではダメなのか。

(p4〜5)
政府は5月に「事故調査・検証委員会」を作り、すでに調査を始めているが、
これでは不十分だと私は考えた。
政府内に作られた調査機関が、
果たして政府自身の失敗を客観的に検証できるのかという疑念は、
誰もが拭い去ることができないからだ。


(p7〜8)
無論、衆議院法制局や後に民主党から繰り返し提案された、
いわゆる「三条委員会」(独立行政委員会)なら、
もっと早く発足することはできたのだろう。
しかしそれではあくまで政府の中で止まり、
任命も政府、事務局も霞が関の官僚となり、
そこで妥協していては全く意味がなくなってしまっていたはずだ。
それでは世界に対する責任は果たせない。


政府・与野党の思惑に左右されない、客観的な立場からの調査をすることによって、
国内のみならず、国際的な信頼をとりもどすこと。
第6条では、国会議員が委員に接触したとき、衆参両議院の議長に報告する義務を課し、
小細工がおもてざたになるのがイヤだろうという、接触規制をつけています。

法律をつくるという、政治家本来のしごとがどのようなものか、
この法案を一例としてじっくりみていくことができます。
これが与党であれば、官僚がなにからなにまで、てとりあしとりやってくれますが、
現在の塩崎氏は野党。
政府立法ではなく、議員立法、しかも野党の、という困難。

(p112)
事故調査委員会法を施行し、委員会や事務局長などの選定に着手して、
私がすぐに気づいたのは、
すべてが正に前人未到ともいうべき領域に踏み込んでいるということだった。
行政に頼っていたときには、霞が関の官僚がすべてお膳立てをしてくれるわけだが、
今回のように、国会に関わることの場合、その官僚のサポートはなく、
国会議員が何から何まで自ら決めていかねばならず、
毎日が新たなる発見の連続だった。


法制局からも、最初はまえむきな反応がえられず、
はなしを理解してもらうのに苦労したようです。
さらにうごきがにぶかったのが、与党民主党。
法案についての民主党からの要望をうけいれ、あとは民主党内の進展をまつ…のですが、

(p76)
しかし、その後、民主党側からは共同提出に向けた動きが一向に出てこない。
再度、確認と思い安住国対委員長に連絡をするが、なかなか連絡がとれないので、
最終的には国会本会議場内でどうなっているか直接に問いただした。
すると「あの件は、もう俺の手を離れた。幹事長か、最終的には菅総理が決める」
という驚きの返事が返ってきた。

そこで自民党の議院運営委員会理事である菅義偉、遠藤乙彦両代議士が、
川端委員長に働きかけてくれることとなった。
しかし、返ってきた反応は期待はずれのものだった。
川端委員長からは「民主党国対から聞いてない話を、野党理事から先に聞く必要はない」
と言われてしまった。
これで、民主党との交渉ルートが完全に閉ざされてしまった。


結局は、8月9日、自民・公明・たちあがれの3党共同の提出に。
しかしその後の与野党実務者会議では、民主党からなおも三条委員会案が。
ひとつの法案が成立するまで、これほど時間がかかるものかと。

ここでは、著者・塩崎氏からのみかたでかいているわけですが、
この半年間の経緯について、民主党の担当者からのみかたもよみたいところです。
いわれっぱなしじゃおもしろくないだろうし、
文中にでてくるひとたちのいいわけ…もとい、説明をきいてみたいなと。

ちなみに、本書の4分の1は、参考資料。
文中にも、作成したペーパーや、国会議事録の抜粋などが引用されています。
そこでおもいつきですが、この本を電子書籍にして、
こういった資料をURLリンクにしたら、よりよみやすくなるのではないでしょうか。
(あと、著者紹介でツイッターアカウントもあるといいな、なんて)

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