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岡崎京子『ヘルタースケルター』


ヘルタースケルター (Feelコミックス)ヘルタースケルター (Feelコミックス)
(2003/04/08)
岡崎 京子

商品詳細を見る

祝・映画化!
いきているうちにこんな日がくるなんて!

はじめてよんでから、なんども映画化の妄想をしていたものです。
とはいえ、いわゆる芸能界にまっこうからケンカをうるというか、
おもてざたにしてはいけない、パンドラのはこをあけてしまうというか、
そういうはなしなので、まずムリだろうとおもっていました。

が、しかし。
よのなかタイミングをまってみるものですね。
りりこ=沢尻エリカ。
このキャスティングだけで、もう勝ったも同然じゃないですか!

そのほかのキャストは、公式サイトを参考に。
うーん、ふだんドラマも映画もみないぶん、しらないひとがチラホラ。
羽田ちゃんが寺島しのぶか!
ああ、でもそのほうが絵的にバランスがいいかも。
寺島進の刑事は、映画オリジナルかな?

未見のかたのために、あまりストーリーにはふれないようにしましょうか。
とりあえずは、主人公のモデル「りりこ」がどういう人物かというと。

(p33)
このこはねえ
もとのままのもんは
骨と目ん玉と爪と髪と耳とアソコぐらいなもんでね
あとは全部つくりもんなのさ


(p32)
骨格と上にのってる表皮と筋肉の動きが一致してない
興味深い顔だ
なんていうのかな? 一見かんぺきに見えてバランスがずれてる
そこがなんとも不思議なかんじだ


人工の美を全身にまとい、
定期的に施術とクスリでメンテナンスをほどこしながら、
ひとびとの欲望の対象としていきるアイドル(偶像)。
そうなることをみずからえらんだ、だからここにいる。

(p117)
そう 恐れてはいけない あたしはもう選んでしまったのだ
「喜びを軽蔑し、感触を軽蔑し、悲劇を軽蔑し、
 自由を軽蔑し、貞節を軽蔑し、希望を軽蔑し、
 休息を軽蔑し、優しさを軽蔑し、光を軽蔑しろ」
あのとき


だれもが注目する、芸能界随一の美人。
いちどうつくしさをてにいれてしまうと、もうもとにはもどれない。
そう、「もどりたくない」ではなく「もどることができない」のだ。
だって、もとのかおは、もとのからだは、もうどこにも存在しないのだから。

(p40)
化粧品なんて シャブみたいなもんよ
使えば使うほどキクやつが必要になってくる
どんどん強いもんが欲しくなる


「アレいいよね〜」「アレ欲しい〜」「アレ超カワイイよね〜」
ひとびとの際限ない欲望をみたすための、媒体。
じぶんがてにいれられないものを、かわりにてにしてもらうための、代理。

(p119)
「恋に恋するのと人を愛することってちがうと思うしィ〜」
ホラ こういうのって聞きたいでしょ?
「恋を失うことも大切な自分の一部をつくると思うんです」
これはあたしが言ってんじゃない あんた達が言わせてんのよ
「そうですね いつもワクワクしてたいなあ
 自分が元気でいることで人にパワーをあげられるような気がするから」

あんたたちそう思いたいでしょ? だからあたしが言ってやるのよ

どんなにうつくしくなったって、みんなすぐあきる。
どんなに有名になっても、みんなすぐわすれる。
そしてつぎの欲望にむらがる。そしてまたつぎの。またつぎの。また。

(p276)
忘れられるって 死んでるのと同じよね
本当に死ぬのもこわいけど 忘れられるのもおそろしい…


欲望にからめとられ、もがき、あがき、はいずりまわり、
だれもが「螺旋のすべり台=Helter Skelter」をグルグルまっさかさま。
そのなかで、水平線をあるくような男、麻田検事。
むかしは、りりこの圧倒的なパワーにけおされ、
気にもとめなかったかれのことばが、いまはすこしずつわかってきました。

(p63)
変化や速度をおそれてはいけないよ
やせ我慢でなく ぼくは 年をとるということはすばらしいと思う
それこそ新しい経験さ

思い出も喜びも攻撃性も欲望も静けさも 徐々に会得したものだ
若い日々の行動を忘れてしまうことも 新しい経験だよ
ごらん今朝の空を 昨日とはまったく違う 生まれ変わった空だ


(p177)
若さと美しさは同義じゃないよ
若さは美しいけれども 美しさは若さではないよ
美はもっとあらゆるものを豊かにふくんでいるんだ


142〜143ページ、唐突にはさみこまれる、工事中のビル街。
たえまなくスクラップ・アンド・ビルドをくりかえすこの街のように、
芸能界も、ひとのからだも、ひとの欲望も、
つくってはこわし、こわしてはまたつくり。
よりたかいほうへのぼっているのか、それともおちつづけているのか。

ああ、まだまだかたりたりない!
というほどにだいすきな作品なのですが、
じつは岡崎京子氏の作品を、ぼくはこれひとつしかもっていません。
ほかにも傑作があることはしっているのですが、なにしろこの一冊がすごすぎた。
みてはいけないものをみてしまい、そのショックからぬけだせないでいるような。

またおりにふれて、この作品についてはいろいろしゃべりたいですね。
映画公開は7月。たのしみにしています。

あ、そうそう!
映画のエンディングテーマ曲、どうするんでしょうか?
おそらく元ネタのビートルズはつかえないだろうし。
カバー版なら、U2かエアロスミスか…あたらしくだれかに演奏してもらう?
どうせなら、おもいきりパンキッシュな女性ボーカルもいいですね。

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