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中川恵一『放射線医が語る被ばくと発がんの真実』


放射線医が語る被ばくと発がんの真実 (ベスト新書)放射線医が語る被ばくと発がんの真実 (ベスト新書)
(2012/01/07)
中川 恵一

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チーム中川のことをしったのは、たしかツイッター上でしたか。
その後、ニコニコ生放送で、津田大介さん司会の特番に出演されていたのを拝見。
その場でも「御用学者」というレッテルについて、発言がなされていたはずです。
本書の出版時、 @team_nakagawa のアカウントでも、このようなツイートが。


team_nakagawa 東大病院放射線治療チーム
「御用学者」、「安全デマ」などの批判は覚悟の上です。
久しぶりのツイートで本の宣伝をしたいのではありません。
多くの方々の不安や疑問に少しでも応え、
これから先へと歩み続けるためのささやかな指針となればと願い、
福島の皆さんに捧げるつもりで書きました。
飯舘村にも寄附したいと思います。
1月6日


「御用学者」というひとことで、きってすてるのは簡単ですが、
そのことばひとつをもって批判とする、というのは思考停止のような気もします。
レッテルをはるだけでは、そこからさきの議論がとまってしまいます。
批判をするときにはすくなくとも、あいてがどういうことをかたっているのか、
正確なところをしることが必要になるはずです。

さて、本書の内容について。

(p7)
私は、東京大学医学部附属病院の放射線科で、
27年にわたって放射線医としてがん患者の治療に携わってきました。
放射線についての不安とは、
つまり発がんリスクがどれくらい上がるか、ということでしょう。
私は、放射線医としての長年の経験を通して、放射線被ばくと発がんの関係について、
できるだけわかりやすく、具体的にご説明したいと思います。


タイトルどおり、専門分野である放射線とがんのことを中心にまとめています。
専門用語もありますが、文章はいたって平易で、のみこみやすいものです。
もくじは以下のとおり(小見出しはのぞきます)。

第1章 放射線の真実
(1)放射性物質の正体とリスク
(2)内部被ばくの真実
第2章 発がんリスクの真実
(1)発がんの原因とは
(2)がんを防ぐためには
第3章 広島・長崎の真実
(1)広島・長崎のデータが語ること
(2)被爆都市のもうひとつの真実
第4章 チェルノブイリの真実
(1)事故の概要
(2)チェルノブイリの教訓
第5章 放射線の「国際基準」とは
(1)放射線被ばく問題にかかわる国際組織
(2)被ばくから人々を守るための国際ルール
第6章 福島のいま、そしてこれから
(1)福島の現状
(2)飯舘村を訪ねる
第7章 非常時における被ばく対策
第8章 「被ばくと発がん」の疑問・不安に答える


本文中、重要なポイントはゴシック体で表記されています。
(この本だけ?それともベスト新書はすべてそうなっているのかな?)
このあたりの結論になるところが、論点になろうかと。
すべてを引用するのはホネですが、いくつかあげてみます。

(p28)
今、論争になっているのが、
いわゆる「100ミリシーベルト以下の被ばくをどうみるか」ということです。
私は、100ミリシーベルト以下だと発がんリスクはきわめて低い、と申しあげます。


(p42)
人は自然被ばくより少々多く被ばくし、DNAが切断されても
修復機能によって対処できます。
しかし、大量の被ばくになると「同時多発的」にDNAが切断されるため、
修復が間に合わなくなり、細胞は死にはじめます。
つまり放射線を受けたか受けないかではなく、
一度に受けた量によって人体への影響が決まってくるのです。


(p102)
チェルノブイリの被ばく量とはケタが3つ違いますし、
甲状腺の被ばく量として、50ミリシーベルト以下ではがんは増えていません。
「福島で甲状腺がんが増えることはない」といえるでしょう。


(p150)
被ばく線量について新たな発表があるたびに、不安を募らせる方は多いかと思います。
繰り返しますが、100ミリシーベルト以下では発がんのリスクはきわめて低いのです。
ゆえに、私は福島ではがんは増えないと申し上げます。


(p157)
降水量の多い日本でも、大気圏内核実験によるセシウムが土壌に降りましたが、
表層から30cmより深い場所では検出されていません。
つまり、地表を剥ぎ取って、除去する除染をしっかり行えば、
セシウムによる被ばくリスクを効果的に取り去ることができるのです。


(p178)
…1ミリシーベルト以上になると健康被害が生じる、ということはありません。
この数値には、何の科学的根拠もありません。
平時では、自然被ばくと医療被ばく以外の人工的な被ばくを
年間1ミリシーベルト以下にするように法律は定めていますが、
これは、十二分に安全を配慮した上での「ポリシー」なのです。
科学的には、がんの確率が上がるのは
100ミリシーベルト以上の被ばくになってからです。


(p175〜176)
「福島の7人の母親の母乳から1リットル当たり、2〜13ベクレルの放射能が検出された。
 この危険度は?」
→…正確性が疑わしいと思います。その数値に意味があるかも疑問です。
 母子ともに影響はないと申しあげていいでしょう。


(p176〜177)
「生まれてくる子に先天性の異常が多発する?」
→…広島、長崎の調査からも子孫の世代に被ばくの影響が遺伝した例はありません。


ツイッター上でも、日々侃々諤々喧々囂々。
おそらく本書についても、これらに関しての批判・反論がおこるのでしょう。

ちなみに第2章は、放射線のことからはなれて、発がんリスクに関して。
「がんにならないための7原則」がまとめられていますので、参考に。

(p68)
1、タバコは吸わない
2、お酒は1日1合以内
3、野菜中心の変化のある食生活
4、塩分を減らす
5、定期的な運動
6、若い時の体型を維持
7、ウイルスや細菌の感染を防ぐ


1や2はともかく、3以降はちょっと自信が…。
とはいえ、この項目に関しても、もしや反論があるのでしょうか。
健康については、ひとによっていうことがちがうことが多々ありますからねえ。

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