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畠山美由紀『わが美しき故郷よ』


わが美しき故郷よわが美しき故郷よ
(2011/12/07)
畠山美由紀

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3.11直後のニュース。

産経ニュース:「畠山美由紀ブログで家族の無事確認明かす」

宮城県気仙沼市出身の歌手、畠山美由紀(38)は18日付のブログで、
震災から音信不通だった同市内の父親や祖母ら家族の無事が
同日確認されたことを明かした。
電気や電話が不通だったものの自宅にいたそうで、
「(家族と)連絡が取れず心配な方も、どうか希望を忘れないで」と呼びかけている。


あのころたしかツイッターで、情報のよびかけをされていたはず。
とおもってツイログを検索すると、ブログでの文章がみつかりました。

「畠山美由紀のブログ」

2011/3/11

どうか願いが届きますよう。私は、宮城県気仙沼市字松崎高谷出身です。
いまだ両親、親戚、友達・・・と全く連絡がとれません。
気仙沼市字松崎高谷近辺の情報をご存知の方は、twitterに情報を教えて下さい。
どうぞよろしくお願い致します。
心より被災者の皆さまのご無事を、強く強くお祈りします。
畠山美由紀

* 7:40 午後


それもあって、ご家族の無事が確認できたときき、こころからホッとしました。
12月に発表されたこのソロアルバムは、震災のかなしみをたたえながらも、
ききてにそっとよりそってくれるような、あたたかい作品となっています。

アルバムの核ともいえる、5曲目「わが美しき故郷よ〜朗読〜」
しずかなピアノの伴奏と、故郷気仙沼のことをつづった詩の朗読。
ライブでは、この方言まじりの朗読で、客席からすすりなくこえがきこえるといいます。
詩の全文は、畠山さんのブログに掲載されているので、ぜひ一読を。

全身全霊で助け合わなくてはいけないのだ
そのために生かされている
この世はずっとそうだったんだ
遅い 遅い いつでも遅すぎる
こんなことになるまでそれをわからなかったわたしの愚かさを
どうかお許し下さい


いつでもきづいたときにはおそすぎる。
ぼくはこれまでの人生で、どれほどの後悔をくりかえし、まなんでこなかったことか。
このくだりになると、なみだをこらえきれなくなります。

わたしたちは ひとりひとりが愛の自家発電機なのだ
だれかが手を差しのべてくれれば
優しい言葉をかけてくれれば
それが動いてやってゆける


「発信しなければ、得るものはない」
ここでもまた、津田大介さんのことばがリンクしてきました。
ぼくのほうからそとにだしていくのは、情報だけではないのです。
ぼくじしんがもつ感情を、あいてにやさしくしたいとおもうきもちを。

ああ、もうひとつリンクがでてきました。
天野こずえ『ARIA』10巻より、
クリスマスをたのしめないアリスへの、アテナ先輩のことば。

(p62〜64)
確かに子供の頃は 楽しいことが 向こうからどんどんやってくるわ
でもね いつもいっぱいいっぱい(余裕ゼロ)
でも大人になれば それまで見えなかった 素敵な世界に気付くことができる

素敵な大人になれば いつもただ待っているだけじゃない
魔法をかけて 魔女のベファーナ自身にだってなれるのよ


愛の自家発電機。
みずから愛を発電して、まわりに送電していく。
おとなになるというのは、それができるようになる、ということなのですね。
いやあ、愛なんていうと、ものすごくてれくさいのですけれど。

本作におさめられた、スタンダードナンバーのカバー曲は、
「What A Wonderful World」「Moon River」「Over The Rainbow」
「浜辺の歌」そして「ふるさと」。
もちろん、すばらしい演奏とうたごえであるのですが、
震災をへて、だれもがしっているこれらの曲が、ちがう意味をもってきこえてきます。

CDジャーナルのインタビュー記事より。

歌い手は、聴いてくれる人のために音頭を取るような役割を持っているんだなと
感じました。
自分が表現したい世界というものはありつつも、その一方で、
みんなが普遍的に持っている悩みとか痛みのようなものを歌を通して浄化する、
ちょっと霊媒師的な役割というか。
“こういうことを感じているのは自分だけじゃないんだな”とか、
そういう気持ちを歌を通じてリアライズすることで
一体感を感じてもらう役割なのかなって。
上手く言葉で伝えられないんだけど。


あまたの歌手がカバーしてきた「ふるさと」。
ぼくも、小学校の音楽の授業でならい、うたってきました。
ですがいま、この歌詞をじっくりよみこんでみると、それだけでむねがいたくなります。

志を果たして
いつの日にか帰らん
山は青きふるさと
水は清きふるさと


いつか故郷へ。
避難を余儀なくされた、故郷へ。
ゆたかな自然につつまれた、わがうつくしき故郷へ。

そのねがいが、かなえられる日はやってくるのでしょうか。
おりしもきょう、福島第一原発2号機の原子炉圧力容器底部の温度が80度超との報道が。

あまりにもつらい現実。
本作をきくと、それがかぶさってつらいきもちにもなります。
でもこのいたみは、どれだけ月日がたってもわすれてはならないのでしょう。

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