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ジョン・デ・ベロ監督『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』


アタック・オブ・ザ・キラー・トマト スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]アタック・オブ・ザ・キラー・トマト スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
(2007/01/24)
デヴィッド・ミラー、ジョージ・ウィルソン 他

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まさかニコニコでこの映画がみられる日がくるとは。
深夜に放送中の「Z級映画特集―巨大生物&変なモンスター」
その第1弾となったのが本作でした。
タイムシフト視聴でひさびさにみましたが、
視聴者のコメントがはいると、さらにわらいが増幅されますね。

あらすじは「トマトが人間を襲う」以上。
これで83分もたせるだけでも、すごいもんです。

この手のおバカ映画に興味があるならば、
ぜひこれはDVDでみていただきたい。
2003年、製作25周年を記念してDVDがつくられたのですが、
監督らによるオーディオ・コメンタリーあり、
スタッフ・キャストインタビューによる当時の裏話あり、
劇中歌をうたってみようのコーナー(歌詞字幕つき)ありと、
特典がもりだくさん。

おどろくのは、劇中のヘリ墜落シーンが、演出ではなく、
ホンモノの事故だったということ。
さいわい、のっていた役者たちは無事だったのですが、
ここでカメラマンが撮影をとめず、まわしつづけていたことで、
映画のワンシーンとして利用することになったのだとか。

ほかにもみどころ(という名のツッコミポイント)はおおいのですが、
ここでとりあげたいのは「マインドメーカー社」のパート。
トマト危機による市民の混乱をさけたいということで、
大統領報道官リチャードソンは、大統領を再選させた実績をもつ、
広告代理店のマインドメーカー社をたずねます。
広告宣伝によって、この混乱をおさめようというのです。
(というより、業界から「トマトがうれなくなるのはこまる」と、
 圧力がはたらいた結果なのかも…?)

さて、そこででてきたテッド・スワン社長が、えらく濃いキャラで。
(この映画のキャラはほぼ全員そうだけども…)
報道官になにかいわせるスキもあたえずに、
じぶんのプランを速射砲のごとくかたりはじめます。

「まず主婦を説得するんだ。
 ペットを食べたトマトは危険じゃないってね。
 ノー・プロブレム!
 数千人の行方不明者に関しては、
 建国200年記念のお祝いにフィラデルフィアに向かっていると言う。
 ノー・プロブレム!
 大統領の意向に従って、すべて秘密裏に行う。
 それもノー・プロブレム!
 でも、2億人の国民に対して、
 この災いが実は天の恵みだと説得する事。これは大変だ」


なーんかどっかできいたような。それもつい最近。
「本当にそんなことできるのか?」といぶかしがる報道官に対し、
社長はさらにたたみかけます。歌で。


商品はなぜ売れるのか
品物よりも見てくれが大切
庶民は重大な決定を下すのが苦手
奴らは我々なしじゃ何も決められない

赤い箱に青い箱 青の中の赤い箱 クーポン付き
売るのに強引もソフトもない
毎日数百万ドルが費やされる
マインドメーカーにお任せあれ!


この社長の歌が、またなんともうまいこと。プロのかたですか?
それはともかく、ここはかなり重要なことを言って…
もとい、うたっていますよね。
商品そのものの出来はたいした問題じゃない。
うれるかどうかは、われわれがつくる広告でもって、
ひとのこころをあやつれるか(Mind Maker)どうかにかかっていると。

じぶんのアタマでかんがえて、ものごとをきめたつもりでも、
そこで広告のちからがはたらいていないと、ほんとうにいえるのか。
「みんなが言ってるから」「みんなが買ってるから」
そういう理由できめていることも、けっこうあるのでは?

さて数日後、社長がプレゼンした企画は、こういうものでした。
「これこそマインドメーカーの広告術!」
まずは新聞雑誌用の全面広告。

『トマト 対 原発』
1. トマトは放射性廃棄物を出さない
2. トマトを作る費用は原発より安い
3. トマトは原発よりおいしい
4. トマトは爆発しない


つづきまして、ラジオコマーシャル。

「巨大なトマトで巨大なピザを」
「♪悲しみから 寂しさから トマトは君を救う」
「昨年は、交通事故、成人病、自然災害の方が、
 トマトより多くの人を死に至らせました」


もちろんこれはギャグシーン、わらいをとるところなのですが、
いまこれをすなおにわらうことができないのは、
こんなコメディのようなことが、現実におこっているからでしょう。

どれほど「んなわきゃない」というスローガンでも、
100回くりかえせばホントのことになるのです。
アドルフ・ヒトラー『わが闘争(上)』(角川文庫版)より。

(p260)
大衆の受容能力は非常に限られており、
理解力は小さいが、そのかわりに忘却力は大きい。
この事実からすべて効果的な宣伝は、
重点をうんと制限して、
そしてこれをスローガンのように利用し、
そのことばによって、
目的としたものが最後の一人にまで思いうかべることができるように
継続的に行わなければならない。


(p266)
けれども宣伝は、
鈍感な人々に間断なく興味ある変化を供給してやることではなく、
確信させるため、しかも大衆に確信させるためのものである。
しかしこれは、大衆の鈍重さのために、
一つのことについて知識をもとうという気になるまでに、
いつも一定の時間を要する。
最も簡単な概念を何千回もくりかえすことだけが、
けっきょく覚えさせることができるのである。


と、むずかしい方向にいかなくても、
とにかくおもしろい、わらいころげつづけられる映画です。
気分がめいったときは、このオープニング曲をうたえば、
きっとカラ元気がでます。
♪アタァ〜ックオブザキラートメィ〜トォ〜!
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