スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

羽海野チカ『3月のライオン』6巻


3月のライオン 6 (ジェッツコミックス)3月のライオン 6 (ジェッツコミックス)
(2011/07/22)
羽海野 チカ

商品詳細を見る

愛媛では2冊同時発売となりました。
平積みのスペースをどーん!とうめつくす、二海堂の不敵な笑み。いいですね。

全話ともヤングアニマルで読んでいるので、再読のかたち。
いじめられていた友達をたすけたがために、
今度はじぶんがいじめの標的になった、ひなちゃん。
彼女をささえようと、まわりのひとたちがうごきだす展開になります。

まずは零くん。
じぶんにできることでひなちゃんをたすけようと、
つよくちかったのはいいのですが、

(p27〜28)
万が一 転校することになったとしても
休学時に家庭教師を頼むにしても
弁護士に相談する事になったとしても お金がかかる!!
ひなちゃんが どんな事になっても
行き場を養子するには 俺は…

「もう一個だって負けられねぇんだ!!」
(対局料をもっと稼ぐために)

いや、まあ、それはそうかもしらんけれども、とりあえずいったんすわろうか。ね。
リアリスティックな問題意識をもつことはまちがいじゃないとおもうけどさ、
もっとこう、メンタル的な面でなにかできないかなあ。

ひなちゃんのおじいちゃん。
6巻冒頭のこのセリフで、もう泣きそうになりました。

(p11)
「すげぇ勇気だ!!
 大人にだってめったに出来る事じゃねぇ!!
 お前はすごい!!
 俺の自慢の孫だ!!
 お前は何ひとつ間違っちゃいねぇ!!
 友だちを助けたんだ!! 胸をはれ!!」


まずうけとめる。
ひなちゃんが先にすすむためのベースを、まずつくる。
「自分のしたことでみんなに迷惑をかけた」と、
ネガティブに、不安定にならないように。

同級生の野球部員・高橋くん。
昼やすみに別のクラスからきて、ひなちゃんをキャッチボールにさそいます。

(p66)
「何かさ 見せといた方がいい気がする 味方がいるって事」

「味方がここにいるぞ」とアピールする。
いじめるがわに対してもだけど、ひなちゃん自身に対しても。
それを、おもてむきには零くんへの敬愛から(「またカレーよんでよ」)ということで。

もうこれ、このマンガのヒーロー、高橋くんでよくね?と一瞬。
ほら、零くんも、高橋くんのカッコよさとじぶんの不甲斐なさにヘコんでるし。

零くんのもと担任・林田先生。
先生の助言は、そのまま教育現場でつかえるものばかり。

「誰にも言えなくて 一人で抱え込んでしまうのが 一番まずいんだ」
「どのケースにも効く『完璧な答え』なんて どうやったって出てこない」
(やっちゃいけないのは)『解決しないと!!』って 周りの人間がヒートアップして
 本人の気持ちを置き去りにして つっぱしっちまう事だ」
「たとえイジメが沈静化しても そこに居場所が無くなっちまったんなら
 意味がねーからな」
「大事なのは『ひなちゃんがどんな風な解決を望んでいるのか』をよく聞く事だ
 ここは時間かかってもいいから ゆっくり思ってる事を きいてあげるんだぞ?」
「学校には 担任だけじゃない
 話してダメだったら 他の先生に言ってみてもいいんだ」
「もし相手がモンペ(※モンスターペアレンツの略)出して来んなら
 こっちはモン教(※モンスター教師の略)出すしかねーだろうが!?
 違うか!? 違わねーだろこんちくしょう!!」」


あ、最後のはちょっとふりきっちゃってますか。
でもこれ、かなうことなら学校の図書館においてほしい。
いまもいじめられているこどもたちに、
こういう方法もあるんだよ、とつたえたいですね。

あと、零くんに対してのこのセリフもすき。

(p114)
「ここは学校で お前はまだたったの高校2年生で オレは教師だ 教師なめんなよ!?」

なにかとひきかえに教師をたよろうとするな。
なんの見かえりもなしにたよられるのが教師のしごとなんだ。
そしておまえは、まだそれができる年なんだ。
もうしわけないなんておもってくれるな。
どんどんオレを利用すればいいだろうが。

…ということでしょうか。

6巻ラスト、大阪での新人戦決勝戦で、対戦相手の山崎をくだし新人王を獲得。
(ヤンアニ連載で山崎のその後が。「一歩を踏み出せない者」の独白)
その足で新幹線にとびのり、ひなちゃんの修学旅行先、京都へ。

(p177)
「何でここにいるの!? どーして!?」
「えーと…胃が痛いって言ってたから…どうしてるかなって思って…
 で あっ!! そうだっ 先輩に良く効く胃薬をもらったから それで…」

たまらず零くんにだきつき、大声で泣きだすひなちゃん。
旅行中にどれだけつらいおもいをしていたことか…。
でも、ささえてくれるひとがちゃんといる。じぶんのすぐそばにいる。

冒頭、深刻に金銭問題を考察していたあの顔がウソのように、
かんがえるより先につっぱしって(ああっ!零くんに青春スーツが見えるよっ!)
我にかえって急にドギマギしている零くん。
いじめが解決したわけではまだないけど、いい地点に着地した巻だとおもいます。

(mixi日記に書いたものを加筆修正しました)

スポンサーサイト

トラックバック一覧

コメント一覧

コメントの投稿

名前

タイトル

メールアドレス

URL

本文

パスワード

非公開コメント管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。