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小出裕章『子どもたちに伝えたいー原発が許されない理由』


子どもたちに伝えたい―― 原発が許されない理由子どもたちに伝えたい―― 原発が許されない理由
(2011/09/22)
小出 裕章

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表紙の名前のまえに冠された「反原発40年」の文字が、ちいさくても重いですね。
まんなかの世界地図は「地震の巣と原発の立地点」。
青い◯は、M7以上の大地震がおきている場所。黄色の◯は、原発の位置。
巧妙に避けあっているはずの両者がかさなっている場所が、わずかに見えます。
その数がもっともおおいのは…いうまでもありません。

いまや書店の原発コーナーに、ところせましとならぶ小出氏の著作群。
そのなかで、対象年齢を10歳、小学4年生以上にして書かれたのが本書です。
むずかしい漢字には、ふりがなを。
地図やグラフは1ページまるまるつかい、しかも全ページがフルカラー。

文章も、講演会でかたるような、しかもこどもむけに平易なことば。
原子力問題の基本からおさえているので、
内容がすでにわかっているひとなら、サクサク読みすすめられるはずです。

各章の小見だしをたどっていくと、はなしのながれがだいたいわかるとおもいます。

〈第1章 原発の誕生と現実〜恐ろしい“破壊兵器”>

◯迫りくる原子爆弾の恐怖
◯広島と長崎、2発の原発で30万人が死亡
◯原子力を平和利用するという発想
◯世界中が石油を求めて争う時代の救世主=原発
◯石油はあとどれくらい残っているのか?
◯ウランの埋蔵量は石油より少ないという事実
◯エネルギー源は化石燃料だけで数百年もつ!?
◯核分裂するウラン235番と、しない238番
◯自然界には存在しない危険な物質プルトニウム
◯高速増殖原子炉『もんじゅ』の非現実性
◯1兆円の無駄使いの責任をだれもとらない国
◯本当の目的は、原発ではなく核兵器の製造!?
◯日本は原子力研究の後進国


〈第2章 それでも原発をやめない理由〜大人たちの様々な思惑〉

◯原子力発電と火力発電の構造は同じ
◯原子力発電はすぐに止められない
◯原子炉の崩壊熱はなかなか低下しない
◯大量の放射性物質=『死の灰』
◯放射能を溜めつづける原子力発電
◯責任のない子どもたちをだれが守るのか?
◯数百万年かけても消滅しない毒性
◯放射性物質は地中深く埋めるしかない!?
◯100万年先の安全はだれにも保証できない
◯放射性廃物を貧しい地方や国に押しつける
◯なぜ原発は都市部に造れなかったのか?
◯日本の原発は『地震の巣』の上に建っている
◯完璧な耐震設計や耐震工学はあり得るのか?
◯火力発電所を止めて、原発を動かしている事実
◯電力量は水力・火力発電所だけで足りる
◯米国と西欧はすでに決断済み
◯実は費用が高い原子力発電
◯原発を建てれば建てるほど電力会社は儲かる


〈第3章 人間の力では対応できない原発〜事故の実際とその後の悲劇〉

◯公開されなかった被曝量の試算結果
◯避難地域に住む人々の悲劇
◯放射線管理区域に匹敵する汚染
◯法律を無視して汚染地域を放置した政府
◯避難生活か被曝か、どちらかしか選べない
◯急性被曝の恐ろしさとその悲惨さ
◯赤ん坊と子どもを被曝から守れ!
◯年間1ミリシーベルトの被曝の危険性とは?
◯近年まで知られていなかった放射線の危険性
◯国に見捨てられた私たち日本人
◯原爆の被爆者が教える低線量域の危険
◯放射線量に「これ以下は安全」は、あり得ない
◯少量の被曝のほうがむしろ危険!?
◯国が決めた被曝量の上限など信じてはいけない


〈第4章 いま、私たちがすべきこと〜安全な未来へ向けて〉

◯校庭の土を剥ぎとるだけでも被曝は防げる
◯第一次産業の未来を守るために
◯汚染された食べ物を大人が引きうけるルールを
◯エネルギーの大量消費は産業革命から始まった
◯いまこそ、人間の立ち位置を見つめなおそう


おおよそ、小出氏のこれまでの主張が、わかりやすくまとめられています。
「『これ以下は安全』はない」や「汚染食物を大人が」などは、比較的有名でしょう。
これらの主張をどうとらえるか、読むこちらがわが真剣に考えないといけませんね。

おわりに。
本書ではじめて見たのが、2000年度『原子力安全白書』でした。
原子力安全委員会によって作成されたものです。
以下、白書からの引用。

(p81)
多くの原子力関係者が「原子力は絶対に安全」などという考えを
実際には有していない。
にもかかわらず、こうした誤った「安全神話」がなぜ作られたのだろうか。
その理由としては以下のような要因が考えられる。

①外の分野に比べて高い安全性を求める設計への過剰な信頼
②長時間にわたり人命に関わる事故が発生しなかった安全の実績に対する過信
③過去の事故経験の風化
④原子力施設立地促進のためのPA(パブリックアクセプタンス=公衆による受容)
 活動のわかりやすさの追求
⑤絶対的安全への願望


うーむ…なにかぬけてる気がしませんか?

もひとつおまけ。
10月2日、松山市で小出氏の講演会があります。
テレビ愛媛ビビットホール、午前10時〜。
それが終わったら、別会場で佐藤栄佐久前福島県知事の講演会。ああいそがし…。

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